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はうぢやうき

PIGSな国でMBA中

書評 〜電通と原発報道〜

テンポよく読めた一冊

Amazon.co.jp: 電通と原発報道――巨大広告主と大手広告代理店によるメディア支配のしくみ eBook: 本間龍: Kindleストア

 

昨今いろいろと騒がれている広告業界

ボンカレーがTV広告やめてネットだけにしたら広告費6割減なのに売上アップ

・オリンピックと電通の疑惑とか

・ネットCMの隆盛とか

そんなんあったので読んでみた。

 

原発報道と銘打っているが、原発報道に限らず広告業界について詳しく書いてある。

 

原発報道の遅れについて

- そもそも原発報道でなぜ事実が報道されなかったか。

電力会社は広告会社の大口Client。他社に比べて電力会社の広告費は桁違い。

広告にいくら金を使っても、独占なので利用料金に上乗せできるし。

Clientのイメージダウンを避けようとするのは尤もなこと。

不都合な真実の報道なんてもってのほか。圧力かかる。ニュースステーション原子力ムラみたいな感じで。

報道の自由とかいろいろあるけれど、利益追求の形としては間違っていない。

 

- 広告会社の事故対応

Clientがリコールとか不祥事を起こしたら会見準備とか、媒体の内容チェック、大きさとうをすぐにチェックして報告する。事後対応についてもアドバイスする。

 

つまり、お得意さんの不祥事なのでできるだけネガティブに報道しない・させないように奔走した。結果として事実が報道されるまで時間がかかった。ということ。

 

広告業界

電通が最大手、博報堂が2番手、あとは比較にならない。しかし、電通博報堂の差は大きい。

仕事の取り方が電通はコネやら過去の実績、博報堂広告制作から入ってだんだんとコネクションを作っていくやりかた。なので電通が一番美味しいとこを持っていく、と。

最大手って強いですね。

 

電通博報堂のなりたち

博報堂の方が歴史は古いが、イノベーションのジレンマと一緒で過去の栄光(紙媒体)と密接だったためTVへの対応が遅れた。遅れた結果電通に先を越された。

電通は後発だが早くからTV、地方局と結びついたため戦後の発展で一気に博報堂を追い抜いた。

 

報道の自由と今後

- 報道の自由

ネットはしがらみがなく不都合な事実を公表できる。既存のメディアに比べしがらみが圧倒的に少ない。そのため報道の自由という意味ではもっとも好ましい。最新の、フィルターされていない報道という意味ではもっとも優れている。ただし、情報自体玉石混合。

既存メディアはClientの意向を無視できないので自由が経済原理に負ける。ジレンマだが、これだけネットが発達しているとClientの意向を無視して真実を報道しないとよりメディア離れが加速して自分の首を絞めるようになる。

 

- 今後

広告業界ではやはりTVや紙媒体が一番の収入源。ネット広告は利益が低い。TVCMとか1本制作に5000万、TV枠で数億とかの規模。ネット広告は制作が数万円から始まるので桁違い。

そのような状況なのでTV/紙の急媒体の売上は毎年減っていく。しかし、社員の給料は高い。そのジレンマに陥っている。上述の通り、既存のやり方では通じないのでパラダイムシフトが必要。

 

・感想

個人的にはもうメディアの嘘がバレているので真摯に報道して繋ぎ止めるのがいいと思う。

今の事件報道とかの事件背景より被害者の人となりを調べ、感情に訴えるやり方には憤りを感じてます。ISの事件とか被害者の名前とか葬式はいいから、なんでそれが起こったのかを。

本人だと狙われないと報道した根拠とか知りたい。むしろ狙われやすいじゃんと思っているので。